血液と体温は、脳からの指令で温める

体温の低下で死亡する事例があるように、体の温度管理は生命の維持管理でもあります。人は周囲との温度差が 約30℃以内であれば、体温調節の仕組みが働き自力で体温を維持できるそうです。自然に体が反応して健康な状態を保ってくれます。しかし、これも脳の視床下部にある自律神経の働きがあるからです。(血管収縮や拡張の指令、心拍数の増減指令など)

本来、人間は恒温動物で体内温度は 37℃から 38℃が必要だと云われています。もちろん皮膚の表面や心臓から遠い手、足先は更に低い温度ですが、一般的には 36.5℃から 37℃の体温で私達の体は最もよく働くように出来ています。

現代人の体は冷える環境にあります。冷暖房の効いた生活、運動不足による筋肉の衰え、体を冷やす食物、冷たい飲物の摂り過ぎ、薬の副作用などです。また体の仕組みに異常があれば体温低下に向かいます。例えば血液循環を制御する自律神経の乱れ、血管の老化や血流が悪い、血液が少ない(貧血)などでしょう。健康を考えれば必ずと言っていいほど〝冷え〟の問題が出てきます。

血液と体温

血液は体内に蓄積された脂肪などが内臓などでエネルギーに変換されて温められます。心臓から送り出される血液は 37℃前後で動脈を通って全身を巡り、30℃にまで冷えた血液が静脈を経由して再び心臓へと戻ります。この血液循環があって体温は一定に保たれているのです。

冷えの原因

*血管に問題がある=動脈硬化、血栓で血管が細くなるなど、末端の毛細血管に温かい血液が流れにくい状態。

*静脈血の流れが悪い=静脈の「うっ血」。静脈側で流れが悪いと動脈の血液が全身に行き渡らない内に冷えてしまいます。手足のほか特に女性の腰まわりの冷えに多くみられます。

*血液そのものに問題がある=貧血・低血圧。流れに勢いがない低血圧では末梢まで温かい血液が行き渡りません。また血液の量が不足すると、組織に十分な酸素を運ぶことが出来ずに細胞が活性化されません。組織に栄養が届いても酸素不足で不完全燃焼の状態になります。

脳からの指令で温める

脳幹に中枢をもつ自律神経から、体温調節のための指令が身体の各器官に送られます。例えば血液を多く流すために心臓の鼓動を速めたり(交感神経)、毛細血管の拡張(副交感神経)をコントロールしています。脳からの指令があってこそ体温調節の仕組みが働きます。また、寒さや暑さなどを感知するセンサー(皮膚など)に異常があると脳まで信号が届かない事にもなります。

冷えの原因

*ストレスや冷暖房による急激な温度差に身体が対応しきれない=自律神経失調症。
自律神経は喜怒哀楽などの感情をコントロールする神経中枢(交感神経、副交感神経)の影響を受けている為、強いストレスが続くと上手く機能しなくなります。過度のストレスは交感神経が優位に働き、毛細血管を収縮させて血流を悪くします

*自律神経は、女性ホルモンの分泌をコントロールする神経とも密接な関係にあります。このため、出産、閉経時などに自律神経のバランスが崩れ、冷え性になる女性も多いようです。

温めること

冷えたら無理をせずに、積極的に体を温める事が大切です。体質だからと あきらめずに体を温める。病気を未然に防いだり、自然治癒力を十分に働かせるためにも体を冷やさない工夫が必要です。

体を温める方法として入浴は欠かせません。冬はお風呂にゆっくり浸かって心身ともにリラックスしたいものです。暖房の完備された昨今は、シャワーだけで済ませてしまう場合もあるようですが、お風呂で汗をかいて新陳代謝を促すことも大切です。

40℃前後の熱すぎない湯温、肩が出るような半身浴が良いようです。注意するのは脱衣場の温度。急激な温度差が体には良くありません。出来れば脱衣場も温めてから入浴したいものです。

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