自然治癒力

最も脳を発達させ、環境の変化にも柔軟に対応した私達の体。それは生命が何億年もの試練の末につくりあげたものです。しかし、今や私達は自然環境の変化以上に、自分達が積み上げた文化や複雑な社会環境に振り回されていないでしょうか。生命が進化の過程で手に入れた免疫という防衛システムに、ほんの少しだけ触れてみたいと思います。

骨にまつわる進化の不思議

骨はカルシウムから出来た硬い組織。これで私達の体は支えられています。また、カルシウムは筋肉の収縮などにも重要な働きをするもので、海の時代の生命達は体に蓄える仕組みを獲得しました。このカルシウムを蓄える選択方法が進化の別れ道となりました。

骨と貝殻の違い

魚はリン酸カルシウムとして骨に蓄え、オウム貝は炭酸カルシウムとして外殻をつくりました。特徴的なのは、リン酸カルシウムは体内での分解が容易だったことです。そのためリンやカルシウム不足を骨から簡単に再利用できたのです。これは魚が陸に上がる試金石となりました。炭酸カルシウムは硬い殻をつくりますが溶けにくいため体内での再利用には向かなかったのです。

厳しい環境への適応

陸上生活は厳しい試練の連続です。海や川のように水のない生活(乾燥)や重力に耐える丈夫な骨格が必要でした。酸素、紫外線などにも適応しなければなりません。
また、生命は脳を発達させることで、新たな免疫システムを生み出しました。そして、私達、人間が誕生したのです。
自然治癒力。私達は本来、自身で病気を治す力が備わっています。

生命の上陸により獲得していく免疫システム

アメーバやゾウリムシ(原生生物)は共食いをしません。同じ環境に育つ仲間を区別できます。その後、進化したヒトデやミミズ(多細胞生物)は仲間同士の移植も拒絶します。同種でも個として他人との区別を厳密にするのです。

他人と自分を見分ける

免疫を簡単に表現すれば、この言葉に始まります。生命が獲得した免疫機能も単純なものから複雑な機能へと進化しました。これは骨がつくられる以前から生命が獲得した仕組みです。

過酷な陸上の生活

水により軽減されていた紫外線や放射線への対抗が必要でした。免疫機能の進化が重要だったのです。私達の身体はそれにも見事に適応しました。外界の刺激を受けて細胞を活性化し自然治癒力を強化したとも考えられます。

飛躍的な免疫機能の進歩

陸に進出した脊椎動物は、酸素を多く取り込むことに成功します。これは多くの酸素を消費する脳の発達を促し、骨の役割、骨髄の機能も飛躍的な進化を遂げました。陸を目指した生命にとって劇的な変化だったと容易に想像できます。

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